2012年6月12日火曜日

ロマ?バルカン?音楽t

最近、よく聴いているんだけど、バルカン/ジプシー音楽というカテゴリがあって、ジプシーの映画を撮り続ける奇才トニー・ガトリフ監督の「ラッチョ・ドロム」という映画を再上映で見てからなんだけど、これがめっちゃいい映画で、ジプシーがインドを出てイスラムを通ってヨーロッパの各地に移住していく過程で彼らの音楽がどう分散していき、あるいは変化し、ルーツとして彼らの音楽がどういう形で残っているのかを分析・・しているわけではなくて、じっさいに現在進行で演奏されている形式を生の音楽と映像を通して、ほぼ音と歌詞とだけで表現されている世界で、余計な解説者の戯言も評論家の無駄口とかもなく。ドキュメンタリーでもなく。おせっかいなストーリーテラーも出てこない。余計なものを可能な限り削ぎ落した、いたってストイックな映画です。でも最後は泣ける。だから泣きたいかたはハンカチを一枚用意しましょう。もしも泣けなかったらせっかくのハンカチの居所がないので、あらかじめ「ALWAYS三丁目の夕日」かなんかのDVDも用意しておくといいかもしれません。おっと、念の為ですからね。


ルーマニアの歌手「ニコラエ・グタ」のPV?動画



http://youtu.be/9RMErNoGt-0
Nicolae Guta (Vol.4) - Nu stiu, Doamne, ce o fi


ところで、このジプシーがルーツとなっている音楽で日本でもかなり有名な音楽はなんといっても「フラメンコ」だと思います。しかし、キリッとフラメンコ〜!として、堂々と区分けジャンル分けされたジプシー音楽は稀ではないか。他はなんなんじゃと。東欧各地から、フランスなど、いろんな地にいついたり出てったり、追い出されたりしながら、その音楽も随分と形を変えていったようですが、暫定的にいわゆるジプシーの音楽として「バルカン音楽」という呼称になっているみたいです。でも、これが完全にジプシーの音楽なの?というとそういうわけでも無さそう。

WIKIを参照させてもらいますと


●ビザンティン
●セルビアの伝統音楽
●オスマン音楽
ロマ音楽

という分け方になるそーです。
ここで問題にしたいのはやっぱりロマ( Rroma と表記。ジプシーの同義)音楽です。
しかし、ロマの音楽というのが、これまたものすごく国をたくさんまたいでおり、(バルカンの音楽然り)
大きくあげても、アルバニア/ホスニア・ヘルツェゴビナ/ブルガリア/クロアチア/ギリシャ/ハンガリー/コソボ/ルーマニア/セルビア/スロヴェニア/マケドニア/トルコ/ロシア/フランス(マヌーシュという)

というように、もう国境、関係なくなっちゃってます。
国や音楽論に依存すること無く、自分らの音楽をひたすらやり続けた結果なんでしょうね。これをスピリットと言わずしてなんと言おう。

オスマン帝国の支配の歴史と大きく関係もあるそうですが、地続きなところを限り無く放浪していった結果、いろんな形でミックスされたり影響しあったりしたからだと言われています。だから、リスナー的に非常に初心者には敷居が高い。何聞いていいかわからないんですね。どこからでも入れるのに、出口付近でウロウロしたまんまっていう。

ゴタクが長くなりましたが、そんなんでもさいきん、ロマの音楽をきいていると落ち着きます。もっと深くしていきたい感じもする、今日このごろ。


Adrian Gaspar GypsyCombo - LIVE @ Roma Music Contes

でも、このあたりのジャンルをほんとなんと呼んでいいかわからないので、まあいちおう「Balkan Music」でいいのでしょうけど、こんなアバウトな呼び方では、このITデジタル化グーグル崇拝社会では、ピンポイントに検索できません。

そこでふと思ったんですけど、すべての音楽ジャンルというものをどこかに書き出したと仮定し、ロマやバルカンに関係しない音楽のカテゴリ(ロックとかクラシックとかハワイアンとかサルサとか諸々)を端からひとつずつ挙げてって除外していく(線をひいたりして)と、最終的に残っているのがそのバルカン、ロマの音楽みたいに考えるべきものなんじゃないか、(イヤ、よう考えたらアフリカとか南米の音楽もかなり残っていそうだけど)、そのくらい漠然として、掴みどころのない、形に依存していなくて、あたかも雲のような存在に思えるんですけど・・
これは、ただ単にバルカンの音楽についての情報量が不足しているだけなのかな?

あの、たぶん、私見ですけど、もう圧倒的な量の音楽、音楽にあふれた地域なので、誰にもまとめられないんだろう−なー。

ええーなぁー。

(オチ無し)

Ate Logo!!

AMERIKANA ROMANA VO PRILEP SVADBA (Cengiz I Ilmuska)


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