2008年2月29日金曜日

 CD 「Saudade do Paris」 CATIA



 この前、はるばるダイヤモンドシティ・ハナという市内で有数の巨大ショッピングモールに買い物にいったときのこと。オシャレな感じのキッチン雑貨やさんに寄って、友人の誕生日プレゼントなんかを物色していると、店内BGMがブラジル音楽だった。どうも、声からJOYCE(♀)と推測された。低めの男性的だが非常につやのある声をしていたからだ。ジョイスのCDは割と持っているがこんなアルバムはあったろうか、と不思議に思いながらも商品を見る振りを続けずっと聞き続けていたら、いい曲ばかりですごく気持良くて、商品を見ているのかBGM音楽聞いてるのか分からなくなり、しかしすでに閉店時間(10時)が迫っており、さんざ迷った挙げ句10時ぴたりに一番安いと思われるタイ製の調味料ボトル(253円)を買いがてら店員さんに頼んでCDを見せてもらったところ、出てきたアルバムのジャケットはJOYCEではなかった、思わず「あの、これじゃないみたいなんですが?!」と突っ込んでしまった。私は思い込みが強いのである。しかし店員さんの困惑と閉店時間には勝てないのでお礼を言ってモールを出た。違和感は消えなかったが、あのCDのジャケットには「CATIA」とあったのは覚えていた。

 とにかくその声の真相を確かめなければ収まりがつかないので、ネット上のHMVやAMAZONで検索をかける。CATIAのそのアルバムはあっけないほど簡単に見つかり、早速購入。それが「CATIA カチア/Saudade do Paris(2003)」である。
 聞いてみるとずばりそれがあの店内BGMだった。すごくいい声で、本当にJOYCEっぽい声だと思う。しっとりとしていたり弾けていたり、なにより押し付けがましくない。解説に官能的とあったが、言われるとそうかもしれない。自作の曲とカバー曲が半々くらいで、よくある定番の寄せ集めではない。アレンジは打楽器群、管楽器群、コーラスから弦楽器まで幅広いが、シンプルな選択枝を感じさせる。嫌みがなく秀逸と言える。

 CDを製作したのは日本人のようだ。カフェミュージックシーンをイヤと言うほど感じさせるシックな紙ジャケットとか、そういうのは避けて通ってきた私だが今回は完敗でした。本物に出会えた快感をこれほど感じさせてもらったのは久しぶりです。読んでいる皆様も、よかったら探して聞いてみて下さい。レンタルでもけっこうあるかもしれん。

http://www.possion-h.com/catia/index2.html
http://www.catiawerneck.com/

2008年2月26日火曜日

テーブル再生 (2)

 ************************************
(続き)
 とりあえず、分解した残りの木を空想の設計図に基づいて加工する。木にはヤスリをかけ、ニス塗りを施す。塗装もしたかったけど、下手に慣れない塗装してみっともなくするよりも、このぼろぼろ感を「昭和初期レトロ感」として再利用することに決める。あとテーブル板の割れた部分、割れそうな部分を軽く補修。軽く書いたけど大変だった。あとは組み立てるだけ。

 百金で蝶番(チョウツガイ)を買う。でもやっぱり不安なのでホームセンターでちゃんとしたのも買う。今回学んだことのひとつにあるのが、「百金はあなどれん」ということ。大工道具のラインナップはすごい。釘からバール、ちょっとした木材にいたるまで売っているんだぜ!(もちろんダイソー。)この場を借りて、お礼申し上げます。マジお世話になりますm(_ _)m。
 
 ここで、ざっと材料費をご紹介。

 本体 /800 バール/105 のこ/200 うすめ液/250
 ニス/400 刷毛/150 釘、ネジ/220 木材/400 蝶番/900
 アルミ角落とし/700 ボンド/100    ・・・4225円


 私が自前で持っていた工具パーツの類いは入れていないので、実際はもっとかかっているわけだな。かかった時間や手間をもしも経費として計上したらどうなるだろう。たぶん八千〜一万円くらいだして家具屋でいいの買ってきた方が・・、ま、楽しかったから、ええけど・・

 そんなんで、組み上がったものは、何ともファンタスティック。円形のテーブルのはしっこのまず1割くらいがかくっと折れて、そのあとに下を支える足二本を、スライドさせる(はじっこのボルトで固定してあるので、4分の一回転させられる構造)と全体の四割くらいがかくっと折れ曲がり、写真のように成りおおせるのです。すげー。

いや、ただそれだけなんですけど。なにか。


 エ?安定感ですか?・・それが、ちょっと微妙・・。五年もつかどうか。

2008年2月22日金曜日

テーブル再生 (1)

うちにある唯一のテーブル
 
一見普通の、木の丸テーブル。でも、ひっくり返すと


 ひえ〜〜!!

 なぜこんなことになってるのか、話せば長い話であります。


 一か月前、とあるリサイクルショップで見つけたテーブル。かなりボロい。レジ横に投げ出されるように立てかけてある。足を折り畳める構造のようだ。さっそく店主をつかまえ、そのテーブルの値段を聞くと、千円だという。高いと思ったので交渉して800円にしてもらった。

 どうみても500円が妥当な線ではないだろうか。なんせ昭和レトロの匂いがぷんぷんする。塗装ははがれ落ち、表面の木はところどころ割れて、足が四本ともぐらぐらする。このまま使うのはためらわれた。だからまあ、いいや。一大決心?し、リフォームすることにした。

 一応、頭の中で設計図を描きながらも、まず分解しないと始まらん。バールで少しずつ。注意しないと、木が割れてしまいますので。うーーん、バキバキバキ!!ウワー割れた!!
最初の段階、四つ足を固定している木わくを、テーブル板から剥がす段階で・・はじっこの10パーくらいがきれいに割れてしまった・・・。(><;) ""

 しまったーと頭を抱えながらも、後戻りは不可能。もう失敗できない、と慎重に電動ドリル等使いながらまた分解してゆく。で、もうひとつ新たに分かったのは、テーブルの板は最初から2枚の板をつないで一枚にしてた、ということだった。だから、分解後は割れた分合わせて三枚になったのだった。板の割れた部分の線と、2枚板のつなぎ目の線はきれいに平行線を描いていた。割れた部分もつなぎ目も、木目にそっていたからだった。

 私は、同じようにテーブルの足を、折り畳みタイプを作ろうと最初から頭に思い描いていたのであるが、ここにきて、上の板を折り畳めるようにしようかと思いはじめた。足をたたむ構造だと、テーブルがぐらぐらしそうだったし、足とテーブルを90度の角度で折れたり支えたりする金具がみつからなかった。それに、・・・なんかその方が面白そうだったからだ。第一いつもこういう、行き当たりばったりな人間が私なのであった・・(続く)

2008年2月17日日曜日

クワイエットルームへようこそ

「クワイエットルームへようこそ」
http://www.quietroom-movie.com/

 滋賀会館でやってました。去年の暮れに全国公開した映画です。監督は松尾スズキです。長編第2作目なんだそう。で、主演がなんと内田有紀なのですが、あんなに素敵な俳優になったとは。ショートの感じがやっぱり似合ってます。そして脇役の大竹しのぶ、蒼井優らもすごいのですが、なんといってもナースのりょうが怖い。いやもう、コワイなんてもんじゃないんですけど。自殺した夫は塚本晋也、これもうまい(きもい)。クドカンも彼氏役で出てます。


 細部に笑いがありバランスのとれた構成も感心したんですが、(監督の松尾スズキは劇作家だから当然ですね)主人公のとんでいた記憶が、だんだんフラッシュバックでよみがえってくる部分がとてもよく出来ていたのと、こい内容の割にラストは以外にあっさりでした。それなのに映画の内容が頭からなかなか離れてくれません。この映画のなかの、主人公を包む視線はやさしく温かいのに、現実から目を背けるな、というメッセージもイヤというほど組み込んでいるんですな。あと内田有紀にたまに出る「じんましん」はすげー気持ちわるかったなあ。

 いやー映画館で見て、良かったと思った。けっこう疲れました。

2008年2月12日火曜日

まずい料理のための8*

 これでも一人暮らしをはじめて10年以上。この国ではまわりを見渡せば、外食産業が猛威をふるい、それにそこらじゅうのスーパーやコンビニが24時間態勢で弁当や惣菜を用意してワンルームの住人たちを舌なめずりし待ち構えている中で、・・自分的には料理は、ヒマを見て作ったり作らなかったりで、、料理は興味の分野でもあったのでそれなりに本買ってみたり、調理師免許取ってみたりで試行錯誤もありーので、ここまでやってきたわけですが、去年くらいまでを振り返ってみて、気づきました。ずーーっと、どうすれば美味しい料理になるか、ばっかりを考えて来たことに。ところがここ半年くらいでずいぶん考え方が変わりました。手抜きでもいいんじゃないか。そんなにがんばって、おいしくする必要はないのではないか。そこでじゃあ「まずい」料理とは何じゃということ。

 なんでかというと、これほどグルメの情報が溢れる中で、もちろんテレビや情報誌から私たちは自分らの知りうる範囲を超えた美味しさを持つ料理が世界に多数存在することを知り、恐れをなしているが、実は、人間の味覚というのはものすごく適当だという統計があるからです。たしかテレビで見たのですが、微妙なおいしさの区別を明確に判定できる人は全体の4割に満たず、世の中で最も味覚の感覚が鋭いのは10代後半から20代にかけての女性だということです。また脳が感じる食事のおいしさは、盛り付けやサービスなどの見た目や、時間帯、その時の体調や性別&年齢、好き嫌いも含め事前にもっている情報などに大きく左右されるため、舌の上で感じられる美味しさはほんの僅か。味覚とは何とも頼りない器官なのです。

 どうやっておいしさを感じさせるか、という考え方はもはやプロの管轄であって、つまりプロというのはおいしさを金に換算する人たちであり、それを自分で作る料理に単純に当てはめるのは間違いではないかということだ。だからとりあえずの問題は、どうやって「まずくない」料理、ひとまずカタチになるそこそこ以上の料理を作れるかということでは??。

 それには、まずい料理になるための条件をあげていき、出来るだけそれを排除していくことで料理は八割方おいしく感じられるのではないかと。そういう条件を一つずつ挙げていくとキリがないが、最低限のレベルの考え付くのからピックアップしてみましょう。

 ** まずい料理の基本 **
 1/ 時間をかけ過ぎ
 2/ 調味料(の量)を間違えている
 3/ 材料をけちっている
 4/ 組み合わせがひどい
 5/ 見た目が悪い
 6/ 嫌いな人が目の前にいる
 7/ 食べる前に飲み過ぎ
 8/ 異物が混入している

。。。
この条件を一通りクリアしていれば、オッケー。たぶん

2008年2月10日日曜日

 最近のよかったこと

 えー、ちょっと前の話です。以前バイトで働いていた某そば屋に一年半ぶりくらい久しぶりに行ったら、まあ当然、タイミング次第ではそこで顔見知りのバイト仲間と顔をあわせることになるわけですが、ホール古巣の一人、T崎さんという割と歳の近い人から「Sさん、大人ぽくなりましたね」という、非常にありがたい言葉をいただきました。Tさんとはそんなに親しくなかったんですけど。ずいぶん子供にみえたんでしょううねえ。いまでも、かなり若く見られる時があります。社会的に成熟していない証拠といえます。だから、大人っぽくなったというコメントはなおさら嬉しいわけです。もちろん自分じゃ気づかないですけど。

 あと、これはついこないだの話ですが、ブラジル人のバンドの前で演奏した時に、そこのギタリストさんからめっちゃほめられました。これが嬉しかった。でもちょっと戸惑ったです。私は自分でも分かっているんですが、プロが普通に持っている技術的なものはそんなにないんですよね。アドリブとか。つまりパフォーマンス的な部分ですが。でもその人は、「君にはジンガがある」と言って、ブラジルノリを言ってくれたわけですよ。ずっとそこを追い求めていたんで本当に嬉しかったです。逆に言うと、そこが日本人にはあまりピンとこない部分なんですよね。だから、ここ数年くらい、あんまり友達とかにほめられたことがないんですよ。きっとそういうことだなっと思いました。あとブラジル人はたいがい思ったことや感動とかをとても素直に表現するので、べた褒めしてくれたように感じたんだと思います。まあだから、けなす時はこてんぱんですよね。だって自分とこのサッカーのブラジル代表が国際試合負けて帰ってきたら、罵声どころじゃ済まないですもん。袋だたき。

 あと良かったことは、・・ないです。強いていったらみかんが美味しかったこと、テキーラが値段の割に美味しかったこと、探していた本にたまたま行った本屋で偶然であったことくらいですかね。あとなんかあったかなあ。いいことって大抵忘れちゃうんですよね。ちなみに最近のはまっていることは、家具をDIYすること、リサイクルショップを探すことと、現場での発掘作業です。