2014年6月26日木曜日

塩村都議員の過去をやじるメディアについて

こんにちは。

久し振りに真昼間からブログを書いております。

先日の都議会での塩村文夏議員への不規則発言(自民党の複数の議員からのヤジ)について、連日の大騒ぎも、鈴木あきまさ議員が自首し、塩村議員に公式に謝罪したことで、多少収まった感があります。

この背景には、ツイッターで多数の反論、意見が沸き起こったり、オンラインでの署名活動も立ち上がり、世論を得るほか世界の新聞社、とくに差別問題に意識の高い欧米のメディアが日本の汚点として取り上げたこともありました(性的虐待、sexist abuseとほうじた紙面もある)。これがもしうやむやになれば、東京オリンピックを決めたばかりの安倍政権の評価の失墜につながる恐れがあったと思われます。

そしていまだ、あの場にて複数の議員から放たれたと言われている、問題のある他のヤジの発言者に特定には至っていません。また謝罪した議員も、議席に堂々と居座っている現状であの発言の責任をとったとは、言えるものではない。こうした一連の流れは、日々男性主義社会で戦う女性ら、もしくは世界でいまだ根深い差別問題を取り上げるどのような団体にとっても到底納得のいかないことです。





これに対し、追求を深めるのと正反対逆の角度から、週刊誌メディアなどは、「どっちもどっち」という報道で議論のバランスを取ろうとしています。
つまり、塩村議員の過去を論った挙句、「セクハラ野次をされても当然の、しょうもない女だ」という風潮を拡大し、ヤジが出るのも至極当たり前の状況であったと言う口ぶりで、自民党が受けるダメージについて最小限に止めようという意図が容易に見いだせる。

ということは、あのヤジは本当に個人への特定攻撃だったという事になります。

東京都の議会で、与党に属する、発言者よりも立場が上であるいはば強者にあたる議員が、おおきな声で発言者に「特定の個人にあてた」罵声をするのですから。
これは、海外の報道にあった「性的虐待」という言葉も間違っていないという事になります。塩村議員が受けたこの傷は大きいと察します。録音もばっちりで犯人は分かるはずだし、間違いなく海外では裁判沙汰になったら勝てる事案なので、ここはぜひ戦っていただきたいと思ってますが、この後どうなるかです。


あと、週刊誌メディアがいう塩村議員の以前の活動についてですが、「芸能界で仕事をしていた」とか「水着でTV出演していた」とか「男に貢がせていた」とかそういう報道をしていますが、芸能人や、お笑い芸人などの経歴を持つものが政治の場に出てくることが悪いというならいまの混乱した政治の世界を一体どう説明するのだろうか。挙げるのは一例でしか無いが、橋下徹氏、そのまんま東氏、アントニオ猪木氏などはTVやメディアの力を利用せずにどうやって票を自分に集めることが出来たのだろうか。またそういった一般的に露出の高いビッグな顔や名前で政党を推し進め いわゆる「なんでもあり」でやってきたのに、まるで塩村議員は「女を武器に世間を渡り歩いてきた詐欺師」とばかりに名指しで攻撃しています。つまり、「人のふり見て我が振り見ず」。


これは、つまり政治だけでなくメディアという社会も「おっさん」で構築された社会であるという事の証拠であるだろう。この「おっさん社会」の同調がようするに日本の現状であり、要所を牛耳っているので何事もおっさんの都合の良い方向に進んでしまう。ここから推論すると、議会に登ってきた女性に心ないヤジを飛ばすというのは、暗に異物(おっさんにとっての)を排除するという意味があるのだと、考えることが出来ます。

特定の個人への差別発言を、首都の議会でしているという意識が、議員になかったという、またそういう空気をヤジ党の議員が共有しており、その与党・自民党が今の日本のすべてをにぎっているという事が、いちばん恐ろしいのであります。







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